![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
原爆が落とされると,街や人はこうなるのだよ−.戦艦武蔵の建造に胸おどらせた少年はやがて軍事教練,勤労動員,空襲と戦争の渦に巻きこまれる.そして15歳の夏,人類史上類例のない悲劇は起こった.今こそ語りたい,あの日に見た地獄のこと,死んでいった同級生のこと….平和をになう若者たちへの渾身のメッセージ.
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
終戦が日本人の価値観を大きく変えた出来事だったように、3月11日の大震災も日本人の価値観を大きく変えていくことになることを感じています。
最新の文明も技術も安全な暮らしも、災害の前では手のほどこしようもなく私たちは無力であることを思い知らされました。
地震も津波も日本の歴史の中では繰り返されていたことなのに、どうして私たちはそこから学ぼうとしなかったのか、私は毎日のようにそのこを考えています。
そして、原発事故についても。長崎と広島という被爆経験を唯一持つ国でありながら、なぜ地震の多い日本にこれほど多くの原発があるのかということ。
子どもたちにとって本当に幸せな未来の姿は何であるのかを私たち大人が今真摯に自分に問う時期に来ているのではないかと思います。
過去の歴史に学び直すという意味で、この本を読んでみました。
15歳の前途ある時期での長崎被爆経験が語られた本です。
歴史の中でも過酷で悲惨な出来事にはともすると目をそむけたくなります。
でも、私は今このことに向きあわなければ、いつ向き合えるのだろうと思うのです。
戦争でも災害でも、一番むごい目に遭うのは子どもたち。
子どもの未来は、大人が責任を持って守りたいと思います。
戦争も原爆も時が過ぎれば風化してしまいます。決して風化させてはいけないことなのです。
原爆で亡くなった貴い命のことを忘れずに語り継ぐことが、私たちのしなければならないことなのだと思いました。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子9歳)
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