森には、春も夏も秋も冬も、楽しいおしゃべりがあふれています。「動物の言葉の通訳たち」が森で聞いた15の自慢話や生きる知恵のお話を、美しいイラストでお贈りします。
E.シム、N.スラトコフ/作、N.チャルーシナ/文というロシアの絵本。
絵本の舞台は、ロシア北部のサンクト・ペテルブルク(旧レニングラード)周辺で、馴染のない動物も登場しました。
15の動物の話があるのですが、一番気にいったのは、アオガラの「くいしんぼうのひなたち」
すのなかで アオガラのヒナがいいました。
「あたしたち にんげんでなくて アオガラでよかった。
にんげんのこどもは かわいそうね。
ごはんを 1にち3かいしか もらえないんだもの。
うちのとうさん かあさんは 1にちになんびゃっかいも ごはんをはこんできてくれるの。
あさからばんまで 1にちじゅう むしをたべさせてくれるのよ!」
何と言っても良いのは、文章が登場する動物の口語体で書かれていること。
これなら、かなり小さい子供でも物語に入り込むことが可能です。
読み聞かせは4歳くらいからとありますが、それより小さくても充分に楽しめると思います。
絵も、図鑑のように綺麗なもの。
茶系の色合いが多いのですが、その色に、キツツキの頭の赤色とかアオガラの青色が実に良く映え印象的な絵に仕上がっていると思います。
文章は一寸長めかも知れませんが、決して聞き手が飽きることない絵本としてオススメします。 (ジュンイチさん 40代・パパ 男の子12歳、男の子6歳)
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