バク太郎が開いた夢銀行には、毎日お客さんがいっぱい。しかし1人だけ幸せな気持ちになれない人が…。夢を預ける銀行を舞台に、人の夢を食べるバク、純朴な人々、心に傷を持つ悪魔がくり広げる心やさしい物語。
山奥で静かに暮らしていたバクのバク太郎。
昔は仲間が大勢いて、村人達から悪い夢をもらってはそれを食べて暮らしていました。
でも村人が減って食べられる夢がなくなってくると、みんな住み慣れた山を離れ先祖が暮らしていた大陸へと渡って行きました。
毎日おなかがペコペコだったバク太郎も、人がたくさんいる町で暮らすことに。
知り合いのおじさんから、「夢を預かってちょっぴりおまけをつける夢銀行を始めたらどうだい」とすすめられたバク太郎は…?
『バクだけに』というわけではありませんが、すごく夢のあるお話だなと思いました。
バク太郎の夢銀行は、悪い夢を引き取ってもらう代わりに、いい夢をカイコが作った『夢玉』に入れて預けておけるのです。
しかも預かってもらったいい夢は、バク太郎の不思議な力で夢の中身を少しだけ変えてもらえるというおまけつき。
預けた夢をもう一度見たい人は夢玉におでこをくっつけておき、その日家に帰って眠ればそのとおりの夢が見られるなんて、素敵じゃないですか。
目が覚めてしまった後、「ああ、もう一度あのいい夢が見たいな」とか「あの夢の、ここさえこうだったら…」と思ったことはありませんか?
そんな望みをかなえてくれる夢銀行、近所にあったら毎日でも通ってしまいそうです(笑)
漢字がまじっているので小学校の中学年向けくらいかな?と感じましたが、難しい漢字にはふりがながふってあるので、二年生の娘でも一人で読むことができました。
長いお話が大好きなお子さんにおすすめです。 (ひだまり☆ははさん 30代・ママ 男の子12歳、女の子8歳)
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