「ねえ おひさまぁ ギラギラひかるの やめてよ ぼく おなかがすいて フラフラなんだ」 青うさぎのバブが言うと、おひさまはクッキーをくれました。 おひさまが焼いた、おひさまみたいに大きなクッキー! 「いただきまーす!」 そこへおしゃれゾウさんがやってきて「ぼくにも はんぶん おくれよ」。 大きすぎて一人では食べきれませんもの。バブはゾウさんにあげます。「はい はんぶんこ!」 すると今度は傘さしキリンさんがやってきて、ねむりひつじさんがやってきて、妹のルピにも見つかっちゃって・・・次々「はんぶんこ」したクッキーはどんどん小さくなり、最後には一口サイズに。バブは泣き出します。 そこへ「はんぶんこ」したみんなが戻ってきて・・・?
「はんぶんこ」って、物が半分に減っちゃうみたいだけど、それだけじゃないですよね。 「はんぶんこ」した相手のところには半分以上のものがきっとあって、「はんぶんこ」してもらった幸せは倍以上にふくらんでいる気がします。 この絵本、登場する動物たちの名前も面白いけど、お菓子の名前も不思議なんですよ。 「よるのほしジュース」や「にじいろチョコ」や「ふねのはいったうみゼリー」。 いったいどんなお菓子かな? ファンタジックなTERUKO(てるこ)さんの絵を見てみてくださいね。
表紙の絵は、大きな茶色いクッキーを半分に割った隙間から顔を出すバブ。 裏表紙にはその後ろ姿という装画もかわいらしいです。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
たいせつなものを わけあうって しあわせ!
この本は、自分がたいせつにしているものを、お友だちとわけあえることのすばらしさを伝えています。 お菓子やおもちゃを、ひとり占めしている子はいませんか? たいせつなものをわけてあげれば、お友だちは幸せになります。 お友だちが幸せになれば、自分も幸せになれるのです。
前頁試し読みで読まさせていただきました。最初は、食べきれないくらいの大きいおひさまクッキーですが、出会う動物たちに「はんぶんこ」していくうちに、最後には自分の口に入ったのが、たったの「ひとくち」だったので、なんだかとても可哀そうになりました。わけあう大切さや、分け合った幸せを画いているのですが、最後のページで納得でした。みんなの優しさが伝わってきてよかったです! (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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