夏に読みたい、とびっきり爽快で駆け抜けるような2週間の冒険物語。同日同時刻の転落事故をきっかけに、11歳と25歳のゲンタの心と体が入れ替わってしまった!?2人はこれからどうなるの?
林間学校での転落事故で頭を打ち、病院に運ばれた11歳の蓮見ゲンタ。目覚めた時にあらわれたのは、全く知らない人たち。自分が小学生だと言っても全く信じてもらえず、鏡を見るとそこには本来の姿とは似ても似つかない金髪のカッコいい男の人の姿が。一方、その金髪でカッコいい外見の持ち主!?と思われる25歳のミュージシャン源(みなもと)太一(たいち)(通称ゲンタ)もライブ中にステージから落ちて頭を打ち、病院に運ばれていました。どうやら2人のゲンタは、お互いに知らない相手と心だけ入れ替わってしまったようなのです。2人は入れ替わりの相手とどうにかコンタクトを取ろうと奮闘しますが、そこには数々の苦難が待ち受けていて…。
本来の自分とは違う体で、環境も異なる場所で過ごすうちに、これまで苦手だったことができるようになったり、大切なことに気づいたり、ぶつかりがちだった仲間や友だちへの接し方が変化したりとそれぞれに変わっていく2人のゲンタ。入れ替わってからは、毎日が2人にとってスリリングな冒険ですが、お話の中にはさらなる冒険も待っています。
黒髪おかっぱさらさらヘアのかわいらしい11歳のゲンタと、金髪ふわふわヘアのカッコいい25歳のゲンタ、勢いのある表紙と挿絵を描かれているのは、数々の本の表紙や挿画を手がけられている菅野裕美さん。本作でも2人のゲンタの対比がうまく描き分けられていて、物語をいっそう楽しいものにしてくれています。
25歳のゲンタがボーカルをつとめるロックバンドの「ビート・キッズ」、どこかで知っているような…?と思った方も多くいらっしゃるかもしれません。そう、こちらの『ゲンタ!』は、「ビート・キッズ」メンバーの中高生時代が描かれた前作『ビート・キッズ』のスピンオフ作品だそう。『ビート・キッズ』を既に読んだことのある人も、読んだことのない人も十分に楽しめる作品ですが、片方を読んだら、もう片方も読みたくなってしまうこと間違いなしの面白さ。この爽快感、合わせてどうぞ。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
林間学校での転落事故をきっかけに、小5の蓮見ゲンタと、25歳のミュージシャン、ゲンタが入れ替わってしまった。いくら説明しても小学生だと信じてもらえない蓮見ゲンタは、見ず知らずの青年『ビート・キッズ』のゲンタとして暮らすことになり……。自分をみつけた25歳と11歳の2週間の夏休み、さわやかに走り抜けるYA小説。
小5のゲンタと25歳のミュージシャン・ゲンタの心と体が入れ替わり!?
各々互いのことを全く知らない上での生活ってたいへんですよね。
ミュージシャン・ゲンタの間の抜け方が(笑)。にくめない人ですけどね。
『ビートキッズ』のほうも読んでいると、にやりとしてしまいます。
互いに助けの手があるのは救われましたねー。 (みちんさんさん 30代・ママ 女の子6歳、女の子4歳、女の子0歳)
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