空にかかる大きな七色の虹。最近、見たのはいつですか? あの美しい虹はどのようにしてできるのでしょう? そのひみつを読んだ人にだけこっそり教えてくれるのがこちらのお話です。
ある日、『にじが、かかりますように。一年二組(そらの にじ子)』と書いてあるたんざくを拾った白ハトのクルル。まだ虹をみたことがないクルルは、ハトのグルッポばあさんから、すべての虹をかけているという「にじ・じいさん」の存在を聞き、遠い遠い山奥まで探しに出かけます。けれどもようやく会えた「にじ・じいさん」は、もう虹をかけないことに決めたというのです。その理由は、みんな忙しそうにしていて、虹をかけても誰も空を見上げたりしないから、だということ。そんな「にじ・じいさん」に、クルルは、にじ子の願いがこめられたたんざくを手渡します。はたして「にじ・じいさん」はもう一度、虹をかける気持ちになってくれるのでしょうか?にじ子の願いはかなうのでしょうか。そして虹をかけてほしいという願いの奥に込められた真剣な思いとは?
いつも読む人に大事な気づきをもたらしてくれるくすのきしげのりさんのお話に、おぐらひろかずさんによる美しい色使いの優しいタッチのさし絵がすべてのページに添えられて、読み物を読み始めたばかりの子どもたちを優しく応援してくれています。
絵本から読みものへの架け橋となる低学年向けシリーズ「おはなしいちばん星」の第2弾。男の子にも女の子にもおすすめしたい想像力が大きく広がるお話です。読み終わったら、「にじ・じいさん」にたくさん虹をかけてもらえるように、ゆっくり空を眺めて下さいね。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
「にじが、かかりますように。一年二くみ そらのにじ子」 そう書かれたたなばたさまのたんざくを、白ハトのクルルは見つけました。 クルルは、ハトのグルッポばあさんから、にじをかけるという、にじ・じいさんのことを聞きます。 遠い山奥にすむというにじ・じいさんのところに、わざわざでかけたクルルでしたが、にじ・じいさんは、にじをかけたくない、と断ります……。 くすのきしげのりの、夢広がるストーリーに、おぐらひろかずが、透明感あふれる絵をつけました。 にじ・じいさんのダイナミックな活躍を楽しみながら、いつしか癒される、心が透き通るようなファンタジーです。
私がなぜこの本をえらんだかというと、ずっと前から
「にじはだれかがつくっているのかなあ〜?」と思っていたからです。
私が一番心にのこっているのはクルルが「にじ・じいさん」に会うところです。
「すごくとおいのにすごいなあ〜」と思いました。
この本はゆうきづけられる本です。オススメです! (千香瑞秀さん 30代・ママ )
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