作者はEテレの朝の番組『シャキーン!』のメインイラストレーターのいぬんこさん。
今はもう6歳になってしまう息子がまだ3歳の頃に、倒産してしまった長崎出版から発行されたものを読みました。
表紙の通り設定自体がぶっ飛んでいて、話も奇想天外な展開はなはだしいので好みは二分するところでしょうが、個人的には理屈抜きで楽しめるジェットコースターのような夢物語だと思っています。
繊細かつ力強い勢いのある生き生きとした筆跡で、浮世絵や肉筆画を思わせる極彩色の色使い、昭和世代には懐かしいアイテムやインテリアで、35歳くらいから上の世代の読み手を楽しませてくれる事を請け合います。
ある意味理屈が通っていないと嫌という人は楽しめない、逆に言えばこれぞ絵本!という奇抜な内容ですが、最後は穏やかで温かい気持ちになってしまう良い一冊です。