「宿題ひきうけ株式会社〈新版〉」 みんなの声

小学生にはぴったりな児童書に思います。
題名だけを読むと、何だか面白そう！と思いますが、内容はなかなか深いです。
学ぶことについて、いじめについて、深く考えさせられます。
それゆえに、難しさもある児童書かも知れません。
答えは子供たちが日々生きていくうちに彼ら彼女らなりに見つけていくのでしょう。
今、大人になってみると子供の頃にはわからなかった学びの本来の意味や大切さがわかったりするものです（笑）。

私も昔読んだことのある本で懐かしさも手伝い、ついつい新版が書店に並んでいるのを見て購入してしまいました。
3つの大きなストーリーから構成されていて、最初が宿題引受け株式会社を作って解散するまで、第2章・第3章ではいじめの問題や、勉強すること、通知表の意味について子供がバトンを受け取って考えるような内容です。

息子は楽しく読んでいましたが、なぜ学習するのか？ということを考えてしまうと、感想文を書かせようと思ってましたが、なかなか進まない様子です。まだ少し難しかったかな・・でも、親の私としては今の社会についていろいろ考えるいいきっかけになったのではないかなと思ってます。
また、後書きに旧版との内容の変更についての深いいきさつが書いてあり、差別問題についても考えてしまいました。

これって本当に子ども向けの本なの？これが私が読み終わったときに最初に思った感想です。
タイトルを見て、絶対にこれは子どもが喜びそうだ！と思い購入しましたが、なかなか読み始めない子ども。しびれを切らした私が一人で読みました。
宿題、勉強、学校。。。当たり前だと思っていたことに疑問を持つって本当に大事なことだと思いました。学びの理想は、どうして？って疑問に持つことから。自分の頭で考える。自分の意見を持つ。子どもの時からいつも考える力をつけていれば、世の中の仕組みがどう変わっても、力強く生きていくことができるのでは。
子どもだけでなく、大人の人にも読んで欲しい本です。

このこどもたちは「考える」ということができているのに感心しました。
指導者の三宮先生のような先生はなかなかいないなーと思いました。
こういった先生に指導してもらえるのは幸運ですね。
いざ私も親の立場だと子供が受験の年になるとしっかり教科書に沿ってじゅぎょうをやってください！と言ってしまうかもしれませんが（苦笑）。
あとがきで旧版との違いについても語られています。