「ミスター・ベンのふしぎなぼうけん(3) ミスター・ベンとおおきなえもの 」 みんなの声

先日亡くなったデビッド・マッキーの作品展示で目にした絵本です。
奇しくもウクライナで行われている、ロシア軍の残虐な軍事侵攻のさなか、マッキーの「せかいでいちばんつよい国」を再読したばかりなので、この絵本も、素敵な出合いだったと思います。

不思議な衣装屋さんと、そこにあるお試し部屋で、人はなりたいと思うものになりきることができます。
夢が実現できる素晴らしい世界です。
ミスター・ベンは、衣装を着替えてハンターたちのガイド役になります。
獲物を狙うハンターたちを案内しながら、ベンは何をしたでしょう。
むやみに動物を殺すことを止めさせるのです。
そして、最終的に辿り着いた一番大きな動物ゾウに対しては、ハンターたちに狩猟の無意味さを伝えるために、大芝居を画策します。

マッキーの風刺精神と、ヒューマニズムに溢れた作品です。
モノクロとカラーのページが交差することで、インパクトを強めた作品です。
無意味殺害を、最も嫌う作家のように思えました。

ミスター・ベンの不思議なぼうけんシリーズは、イギリスBBC放送で放映されたアニメ作品を絵本化したものです。
他の巻も読んでみたいと思います。

ミスター・ベンが不思議な店に入り、お気に入りの帽子を手にとって、「きがえべや」で着替えると…なんと、ハンターになるのです。店を出ると、そこはジャングル。他のハンターたちの案内役となり、大活躍します。
モノクロのページとカラーのページが交互になっているのが、リズムがあって楽しかったです。
ミスター・ベンのシリーズは、この不思議なお店で変身するお話なのでしょうか？他にも３作あるようなので、全部読みたいです。

「ミスター・ベン」のシリーズを初めて手にしました。
ノラリクラリているけれども、しっかりと芯の通ったミスター・ベンの性格や話し方がなんだかとても面白いです。

絵はどちらかというと細かい描写が多いです。
はっきりとした色を付けたページと線画のページを交互に描いて作品を作っていました。

同情する人間たちや動物たちも個性的で愛嬌があって、なんだか癖になりそうな面白さがありました。
小学校の4年生くらいからお薦めしたいです。

ミスター・ベンのシリーズがとにかく大好きなのでこの絵本を選びました。どんどん主人公の持つ魅力に引き込まれていきました。優しい心を持った主人公が素晴らしいアイデアを出していく様子が素敵でした。主人公のアドバイスで皆が幸せになった所に感動しました。店の主人の振る舞いがとにかく紳士でとてもかっこ良いと思いました。ますますミスター・ベンが好きになりました。