夜、眠る前に娘に読みました。
読み始めてすぐに「ああ、この手のお話だったか」と、ちょっと選んだ
ことを後悔。自分がどんな気持ちになるかわかっていたからです。
幼稚園年長の娘は、まだまわりに「むねとんとん」しなければならない
人がいないので、きっとどういうお話なのだろう??と不思議だったと
思います(あえて説明はしませんでした)。娘に訊かれたら説明しよう
とは思ったのですが、何も訊いてこないならば、まだいろいろ説明しな
くてもいいと思ったのです。感じたり、考えたりするのに、いい時期、
というのがきっとあると思ったので。
くまくんが、おばあちゃんに「もうむねとんとんしなくていいんだよ」
と言った時の言葉には思わず涙がこぼれそうになりましたが、娘には
気づかれないようにそっと読み終えました(私が泣いたりすると、動揺
するので)。
自分の身近な人が、記憶を少しずつなくすようになっていったら・・
それはとてもつらいと思います。記憶をなくす本人も、まわりの人も。
だけど、そうですよね。くまちゃんのように、まわりの人が覚えて
いられたらいいんですよね。楽しかったこと、うれしかったこと、
幸せだったこと。