「かしこいビル」が印象に強く残っています。
ニコルソンの絵本作品は、こちらの作品と合わせて二冊だけだそうです。
イギリスの作家さんですが、この時代の作品としては代表作だと思います。
横長矩形の版型も最初の試みだったようで、アメリカのワンダ・ガアク等に影響を与えたようです。
さて、お話は、ある夕暮れ、海辺でケリーが見つけた双子の海賊。
彼らを家へ連れ帰り、かいがいしく世話をして、教養も身につけさせようと懸命なケリー。
だけど、双子はいたずらばかり。
悪癖も数多く、あ〜あとため息だ出てしまいます。
そしたら、置手紙を残し、双子は家を出ていき大海へ・・・・・・。
エンデイングがなんともおしゃれな形です。
リズミカルな文、テンポのあるストーリー、そしてなんといっても絵。
巻末の解説を読むと、・・・・・・作品中の文字が手書き文字であるのと併せて、無造作で即興的な筆運びが、作品全体の屈託のないなごみ・くつろぎをよく表しています。・・・・・・。″に、納得し改めて読み直しました。
作品の自由闊達さが、普遍的な魅力を持っているのだとつくづく思いました。
私の孫も読んでくれるとよいな〜と思う作品です。