アンネ・エルボーの美しく柔らかい絵の印象が大好きで、探していたのですが、
出版元のひくまの出版が倒産してしまい、日本語のものを手に入れるには難しくなってしまいました。
ようやく古本屋で手に入れた一冊です。
一日のうちに、ほんのわずかなあいだ、ゆうぐれどきにあらわれるすきまのじかん。
どこにも属さないかわりに、すきまにもぐりこむじかん。
すきまのじかんの穏やかさ、つつましさが、柔らかな絵とことばから伝わってきます。
日々の忙しさのなかで、こうした「すきまのじかん」さえ、感じられなくなっていることはないでしょうか。
ときに、本をひらいたまま、ものおもいにふけり、そのはかない「すきまのじかん」を感じることが大切なように思います。
「すきまのじかん」が飛んでいった「むこうがわのじかん」は夢のような世界なのかもしれません。
すきまのじかんが過ごす夢、ここではないどこかで流れている時間、それらを想像するのもよいかもしれません。