韓国の方の絵本を読むのは初めてでしたが、素直に面白かったです。
父親に死なれ、目の不自由な母をもった男・ハンジャギョンが、泣いて悲しんでいるのを見兼ねた道士(修行をして、超能力のような力をもった人)は、ハンジャギョンに不思議な掛け軸を渡します。
その掛け軸には、大きな蔵と門番が描かれていて、絵の中の門番にお願いすると、蔵の中からお金をいただけるようになっているのです。
同士はくれぐれも、暮らしに必要な分だけのお金(一日1両だけ)を出すように諭しますが、次第に欲が膨らんだハンジャギョンは、一度にたくさんのお金を要求します。
その為に、掛け軸の不思議な効果はなくなり、ハンジャギョンは痛い思いをすることになってしまいますが、母を想う気持ちが残っていた為、もう一度、命だけは同士に救われたという、儒教の国ならではの作品でした。
筆で描いたような絵が特徴的で、私の好みとしては、掛け軸の中の門番が可愛かったです。