「ギンジとユキの1340日」 みんなの声

サケが同じ川にまた帰ってくるということは知っていましたが、その旅路を考えたことはありませんでした。
この絵本にはその旅路が書かれています。
ギンジとユキ。２匹が出会いそしてまた次の世代へ…。
生命について考えさせられます。

サケの一生を描いた絵本は初めてではないのですが、ここまで大変な思いをしてサケが生まれ故郷に戻ってきて、次の世代を生んで一生を終えることのひたむきさを感じた作品はないと思います。
それも帰ってきた場所が、東日本大震災で津波被害を受けた川だからでしょうか。
ふるさとはひとつなのです。
サケのギンジとユキに勇気と力を伝えられたように思います。
川に戻れなかった多くの仲間たちのためにも、生きること、ふるさとを守ることの大切さを受けとめなければいけないと思います。

1340日・・・。
これを年数にすると、4年近くになるんですね。

ギンジとユキと一緒に、旅をしているような気持ちになりました。

楽しいこともあれば、苦しいこともある・・・
人も魚も、同じなのですね。

物語は長めですが、
読み物としてしっかりと楽しむことが出来ます。