カマキリの生態がよく分かる絵本です。
大きな挿絵は、カマキリの複雑な造形を細部まで精密に描写しています。
写真を使用したものよりも、
幼い子供に理解しやすい作品になっていると思います。
薄い紙を重ねて鉛筆でなぞらせると、いかにもそれらしいカマキリの絵が描け、子どもは大変満足そうでした。
写真で同じことをしても、意外と想像したような絵にはなりません。
文章は、男の子の好む図鑑的な要素を話に織り交ぜ、丁寧に解説しながら、
幼い聴き手に疑問と興味を持たせる構成で進んでいきます。
文章は少なめです。絵を見て考えながら読み進めるのに適した量だと感じました。
語り口(文体)は丁寧でありながらシンプルです。
安心して、親も楽しみながらよみ聞かせられる絵本です。