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おとうさんのちず」 ママの声

おとうさんのちず 作・絵:ユリ・シュルヴィッツ
訳:さくま ゆみこ
出版社:あすなろ書房 あすなろ書房の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2009年05月
ISBN:9784751525210
評価スコア 4.65
評価ランキング 3,103
みんなの声 総数 39
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29件見つかりました

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  • 想像する力は、生きる力。

    • ちゅら。さん
    • 40代
    • ママ
    • 千葉県
    • 男の子12歳

    戦火を逃れ、着の身着のままで見知らぬ地で暮らす親子三人。
    貧しく、食料も乏しい毎日。

    ある日、お父さんはわずかばかりのお金を持ってパンを買いに行く。
    夕方、帰ってきたお父さんはパンではなく一枚の大きな地図を買ってきた。
    お腹を空かせたお母さんとぼくは、がっかりした。

    なぜ、地図なのだろう?
    しかし、この地図を部屋の壁に貼ると・・・
    何の希望もない日々を送っていたぼくの目の前に、たくさんの色が。
    そして、想像の世界が広がったのです。

    ひとかけらののパンで、どれだけ空腹が満たされるでしょう。
    どのくらいの活力になるでしょう。

    おとうさんの地図は、ぼくに想像の世界を与え、想像は希望となりました。
    そして、希望は生きる力となりました。

    おとうさんは、人間にとって大切なことが何なのか、知っていたのです。
    そしてぼくに与え、教えてくれました。

    どんな状況にあっても、大切なものを見失わずにいる。
    そんな人間でありたい。

    心に残る絵本です。

    投稿日:2009/08/21

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    8
  • おとうさんのプレゼント

    • けいご!さん
    • 30代
    • ママ
    • 福岡県
    • 女の子11歳、男の子7歳

    戦争による空虚さのなか、おなかをすかせていた家族におとうさんが買ってきたのは、食べ物ではなく地図でした。
    からだには栄養が必要。でも、心にも栄養が必要だってことを、おとうさんはよくわかっていたんだと思います。心に栄養が与えられなかったら、生きていくことに喜びを感じなくなることを、おとうさんはよくわかっていて、私はおとうさんのとった行動に感動しました。
    一枚の地図が、作者に生きる楽しみをあたえ、それが将来につながっていったなんて、すばらしいことですね。地図のなかを旅するように想像力をふくらませている作者を見て、自分の子どものようにうれしくなりました。
    その日その日のことだけではなく、将来を見据えて子どもを教育していかなければと、教えられました。

    投稿日:2010/06/11

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    3
  • 重々しい戦争の話より、伝わるものがある

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子14歳、女の子10歳

    もしかしたら、万人受けはしないかもしれません。
    でも、私が評価を高くしたのは、うちの子に読んだとき、すごく真剣にじっくり聞いてくれたからです。
    「戦争って、どんなものだかわからない」「戦争のために国を追われた移民」たちがどんなものなのか、どんな苦しい生活を強いられたかなんて、実は本人たちにしか分からないことではあると思いますが、
    少なくともうちの子は、この絵本から、ユリ・シュルヴィッツが描いた世界を感じ取っていたような気がしました。

    「おとうさんの地図」というわりに、お父さん自体は、最初に地図を買ってきたとき以外、「ぼく」の物語の中で何をしたわけでもありませんでしたが、「ぼく」はこの地図によって、空想の翼を得た訳です。

    文章も多すぎないし、重々しい「戦争」の話より、こういう絵本の方が、かえって子どもたちに伝わるものがあるような気がします。
    お薦めは小学校の4年生くらいから、中学生くらいかな。

    投稿日:2010/04/11

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    2
  • 高学年の読み聞かせに

    戦争によって何もかも失い、遠い東の国に移り住んだ家族。たべものも不足した暮らしの中、パンを買いに出かけたはずのお父さんが、地図を買ってかえってきます。
    憤慨するぼく。しかし壁にかかった地図は、心の旅を楽しませてくれ、ついにぼくはお父さんを許します。
    5年生の読み聞かせでこの絵本を読みました。みな真剣に聞き入ってくれていました。大判のサイズの絵と、シンプルだけれど力強い文章なので、大勢へにもよみやすかったです。

    投稿日:2015/12/23

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    1
  • 地図の魅力

    このお話はある国でのお話でした。戦争によってその国では食べ物住む家に困っている人たちがいて、みんな苦労していました。ある家族も戦争によって家を失くし、他に人の家に居候していました。ある日パンを買いに行くといったお父さんが地図を買った来ました。お母さんと子供には信じあれないことでした。食べ物を買ってこなかったのです!!でも、日がたちその地図を眺めていると時間を忘れひもじさも忘れることができました。結果オーライなのか狙い通りなのか、それは分かりませんがこの地図が幸せを運んできました。

    投稿日:2014/06/06

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    1
  • 空腹でいても…

    • クマトラさん
    • 40代
    • ママ
    • 東京都
    • 男の子6歳、男の子1歳

    戦争は知りません。
    たとえ記念館へ足を運んでも、我が身が感じる危機感は
    実体験の足元にも及ばないものだろうと思ってます。

    究極の選択が迫った時、子供にパンでなく地図を買ってあげた
    お父さんに、偉大さを感じました。
    戦下での充分に満たされない欲求を、想像力を膨らませる事で
    紛らわすことができた主人公の探究心も素晴らしかった。
    一時の空腹を満たす事により得られた満足感より、心の満足感は
    精神的に人を豊かになるものだなぁと教えられました。

    投稿日:2010/06/18

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    1
  • タイトル

    • なびころさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 女の子2歳4ヶ月

    原文のタイトルが気に入ったのでこの絵本を選びました。主人公のお父さんがとても素晴らしいアイデアで息子の心を満たした事に感動しました。お父さんの先見の明と愛情を感じる事が出来る絵本でした。個人の基本的人権と生きる事の素晴らしさ、想像力を働かせる事の楽しさを教えてくれる絵本でした。地図の楽しさも自然と感じられる様になるのが良いと思いました。

    投稿日:2009/08/25

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    1
  • 地図のチカラ

    これはユリ・シュルビッツ氏が実際経験したお話を絵本にしたものです。
    戦禍の中で4歳のシュルビッツ氏の家庭はその日の食べるものにも
    困り果てている状態。
    そんな中で地図を買ってきたお父さんの気持ち。
    それを受け止めるシュルビッツ少年の気持ち。
    私は想像することしか出来ませんが
    とてつもなく貧しくひもじい思いをしながらも
    心は豊かだったのかなあと思いました。
    その後絵本作家になったシュルビッツ氏が豊かな発想ですばらしい絵本を発表している礎になったものはこのお父様なのかもしれない・・・と漠然と考えました。
    6歳の娘には少し難しいようでしたが
    地図って面白いなーと言ってました。

    投稿日:2009/06/26

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    1
  • 高学年からおとうさんまでおすすめします

     1935年生まれのユリ・シュルヴィッツ三の自伝です。

     1939年、4歳でワルシャワで大空襲を経験。
     
     ドイツのポーランド侵攻の年です。
     
     まもなく、家族とワルシャワから当時のソ連の中央アジアのトルキスタン(現カザフスタン)へ。
     この命からがらたどりついたトルキスタンの地は、夏は暑く、冬は寒い東の国。
     
     食料は乏しく、土を固めた床の上に眠る毎日。
     おもちゃも本もなかった。
     パンを買いに市場へ出かけていったおとうさんは、ながいまきがみを かかえてかえってきた。
    「ちずをかったぞ。」おなかいっぱいになる量のパンが、かえなかっ たから。
     おかあさんはつらそうっだった。
     ぼくはおこった。 ひどい おとうさんだ! ゆるせない!
      
     しかし翌日、おとうさんは壁に地図を貼った。
     くらいへやに色があふれた。
     ぼくは何時間もあきずにながめたり見入ったり、かきうつした。   狭い部屋にいても、ちずのおかげで、ぼくはひもじさもまずしさもわ すれ、はるか遠くで魔法の時間を過ごしていた。

     
     やはり極限状況で、男親と女親とでは、視点が違うのかなあ、と思いました。このおかあさんも私もひとかけらのパンでも、食べるものの方を選んだでしょう。でも、いや彼自身情けないほど少量のパンしか買えない現実に直面したとき、憤りとともに息子へ物質ではない魂のプレゼントを選択したのでしょうか。

     
     シュルヴィッツ一家は 第二世界大戦終結後、1947年パリへ。
     2年後にはイスラエルへ。1959年渡米。

     ということは、絵本の中のような暮らしを約8年間続けていたのですね。

     あの地図が、どんなにかなぐさめになったことでしょう。

     それにしても、最後のシーンの一言は、おとこのこだなとおもいま

    す。

     おとうさんと、対等な言い回しで、かつ、いさぎよい宣言。ちょっと

    かわいらしいですね。



     我が家の10歳の息子は、“おなかがすいても食べられないという現

    実”を想像できませんでした。

     シュルヴィッツ一家と同室の夫婦が食事をする音に、主人公が空腹が

    つらくて布団をかぶるシーンでは、「なぜ、分け与え食べられない?」

    と詰め寄られました。


     高学年のお子さんからおとうさんまで おすすめします。

    投稿日:2009/06/09

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    1
  • 子どもに与えるべきもの

    お腹を満たしてはくれないけれど、心や知的好奇心を満たしてくれるもの。一時的な満足を与えてくれるものではなく、長期的に必要なものを与えてくれるもの。
    今の時代、子どもにひもじい思いをさせるわけにはいきませんが、この絵本には、親として子どもに与えるべきものについて考えさせてもらいました。

    投稿日:2024/12/03

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