『古事記』に記された日本誕生の物語の部分を絵本にしてあります。
原典は少し難しいですが、ほぼ忠実に再話してあり、
大らかな神話の世界が十分に伝わってきます。
混沌とした天地にイザナギノミコトとイザナミノミコトが生まれ、
アメノミナカヌシノカミという大神の命により、
授かった矛で島々を作り出すのです。
さらに、二人は神々をも産みますが、火の神出産の際に
イザナミノミコトは落命し、死者の国である黄泉の国へ旅立ってしまうのです。
妻恋しさに黄泉の国へ行ったイザナギノミコトは、恐ろしい光景を目撃してしまいます。
ダイナミックな展開に、古代の人々の死生観を垣間見るようでした。
また、夫婦関係も複雑ですね。
古来日本人が口承で伝え、『古事記』に記し、累々と伝承してきた神話、
大切にしたいと思いました。
少しおどろおどろしいストーリーですが、子どもたちに読んであげてほしいです。