息子が小さかった時に、私が一人うたたねをしてしまうと、一人起きていた息子が、ソファーや机に落書きをしていたことがありました。
この『はんなちゃんがめをさましたら』を読んだ時、息子が一人で起きて楽しんでいたであろうその時間のことを思いだました。
一人目を覚ましてしまったはんなちゃん。一人で遊んだりトイレに行ったり。一人の時間をとても楽しんでいるよう。
子どもが一人目を覚まして一人楽しむ、そんな時間を私たちは実際に目にすることはありませんが。
この絵本を見るとこんなことありそうと思えてきます。そして、酒井駒子さんの描く子どもの世界のとてもかわいらくいとしいこと。
ひょっとしたら、大人が子どもの時間に思いをはせて読む絵本の一冊かもしれません。
誰も知らない子どもの時間がこの絵本の中にはあります。