「にひきのかえる」 ママの声

罵り合いながら、冬眠に入った二匹の蛙。
目が覚めたら決着をつけるはずが、どういうことか、お互いを褒めだした？

“よく眠った後では、人間でも、蛙でも、機嫌が良くなるものであります”って（笑）
だから、争い事なんて虚しいものだと。
ほんと、そうですよね！

単純なことなんだけど、妙に納得させられます。
その上、面白い！
これを蛙の冬眠で表現するところが、新見南吉の凄さだなって思いました！

そして、新見南吉のお話の魅力を最大限に引き出すのが、鈴木靖将さんの絵。
本当に素晴らしいシリーズです！

もうすぐ冬眠に入るという時にけんかをする２匹のカエル。
冬眠してもしっかりとけんかのことは覚えているんですね。
私だったら忘れていそうです（笑）。
たくさん寝た後は仲直りできたようで良かったです。
我が家のこどもを見ていても思うのですがやっぱり眠らないと不機嫌なんだろうなーと思ってしまいました。

緑のかえると黄色のかえるのお話です。

ばったり会った二人。

お互い罵り合ったので二人は喧嘩になってしまいました。

だけど急に強い風がふいて

二人は慌てて冬眠の準備をしました。

春まで喧嘩を持ち越すようです。

1シーズン持ち越すってところがおもしろいですね。

緑のかえるが先に目覚め

わざわざ黄色のかえるを起こしました。

そんなに喧嘩の続きがしたいのかな？

二人は汚れた体を洗いに行きました。

そしたらなんと仲直り。

なんで仲直りになったかっていうと

まぁもともとたいした喧嘩じゃなかったような・・・

にひきのかえるが出会っていきなりけんかになります。
この展開もなかなかすごいのですが、緑のかえるがとっても素直というか正直というか・・・人間臭く見えました。

最後のおちが「ねむったあとは人間もかえるもきげんがよくなる」というのが、すとんと腑に落ちました。
シンプルな文体で、とても好きな作品です。

このお話は色の違いでけんかをしていた二匹のカエルが、冬を越してよく眠ったら機嫌がよくなって仲直りしたというお話！！人間にも当てはまるこのリアルな内容がうちの子も理解できたみたいで「寝ないとイライラするもんね！」と妙にリアルな感想を言っていました（笑）