世界で一番有名なクマといえば、フィギアスケートの羽生結弦選手も大好きな、あの黄色いクマ、「クマのプーさん」だろうか。
原作はイギリスのA・A・ミルンが1926年に発表した児童文学。
実はもう一頭、世界中から愛されているクマがいる。
それが、マイケル・ボンドが1958年に発表した、これもイギリスの児童文学である。
日本で松岡享子さんによって翻訳されたのが1967年。
以来、パディントンはプーさんにまけないくらいの人気者なのだ。
このパディントンという名前はイギリスの駅名からつけられている。
最初このくまをブラウン夫妻が見つけたのが「パディントン駅」のプラットホームだったから。日本でいえば、「シブヤ」とか「シンジュク」なのでしょうか。
偶然出会ったこのくまはなんと英語が話せるのです。しかも、「暗黒の地ペルー」から密航してきたというのです。
そこでブラウン夫妻は自宅にこのクマを連れて帰ることになります。
いくら英語が話せるといっても、しょせんくま。
やることなすこと、大騒ぎのたねをまいているようなもの。
それでもブラウン一家は決してこのくまを家から追い出そうとはしません。
なんとも幸福なくまであることはまちがいありません。
それにしてもイギリスは児童文学の宝庫です。
子どもの頃から、こんなにかわいいくまが何頭もそばにいるのですから。
きっと「プーさん派」とか「パディントン派」とかあったりするのでしょうか。
そうやって教室にたちまち騒動がおこるのも楽しそうです。