かがくい ひろしさんと言えば、「だるまさん」三部作シリーズがつとに有名です。
三部作で50万部突破しているとのこと。
加岳井 広という苗字ですが、とても珍しい。
調べたら、かがくいさんは、2009年9月28日に54歳という若さで急逝されていたのですね。
僅か2005年〜2009年という創作活動ですから、本当に短い間に名作を残されていたのだと思います。
物語は、カタツムリの天気予報士が、「梅雨明けはもうすぐでしょう」とTVで解説しているシーンで始まります。
その番組を見ているのは、太陽。
「それでは そろそろ みんなに しらせますか・・・」
と言うと、次のページからは、擬人化した夏の風物が登場して、一斉に駆け出すのです。
こんな風に夏が訪れたら、さぞかし楽しいだろうなという展開で、なつのおとずれという題に相応しい内容だと思います。
擬人化したキャラクター達は、どれも個性豊か。
ただ、一寸、妖怪チックな感じがします。
他の作品にも共通するのですが、かがくいさんのキャラって、何処となくゲゲゲの鬼太郎に登場する妖怪を連想してしまうのです。
ストーリー、絵とも、申し分ない出来栄え。
夏の暑い盛りに、読み聞かせして欲しい作品です。