息子が,6歳の時に読んであげました。
この絵本の第1作の「くすのきだんちは10かいだて」は,幼稚園で読んでいたようですが,続編があるのを知って,読みたくて仕方がなかったようです。
「空き室」の張り紙を見て,くすのき団地を訪れた「かえる」。しかし,空き室の上には「ふくろう」が,下には「かけす」が住んでいるのを知り,一度は団地に引っ越すのを止めようと思います。(息子は,かえるが鳥に挟まれているのを知り,震え上がる場面が面白くて,笑っていました。)
その後,「かえる」は怪我をしたのをきっかけに,団地の住民たちの優しさに触れ,団地に引っ越すことになります。
最初に読んだ時は,絵もかわいくて,とても良いお話なのですが,あまりにも団地の住民が優しすぎて,物足りなさを感じました。(正直,ちょっと出来すぎな話だなと思いました。)
だけど,息子にせがまれて何度か読んであげていると,本に登場する「かえる」のように,素直に住民の優しさを楽しめる気持ちになったような気がしてきました。
作者の武鹿さんも「優しく温かい人に接することで,自分もまた優しく温かくなれる」と後書きで,書いています。
皆さんも,この本を読む時は,素直な気持ちで楽しんでください。
(きっと,皆さんの心も優しくなれると思います。)