マーガレット・ワイズ・ブラウンの1942年の作品になります。
何と60年以上前の作品で、まさに絵本の古典的作品と言えます。
読後感を一言でいえば、「一本取られた」という感じです。
ストーリー、絵、構成全てが、計算し尽くされていて、恐らくこれからも読み続けられるであろうと思わざるを得ないからです。
話は、子ウサギがおかあさんに、ぼくにげちゃうよと言うところから始まります。
それに対してのおかあさんの答えは、追いかけますよ。
決して、ダメではないんです。
それに続いて、子ウサギは、いろいろな行先を言うのですが、おかあさんの回答が子ウサギを納得させてしまいます。
このやりとりが何とも微笑ましく、結局今が一番良いねという結論に至るのです。
絵は、最初の見開きが、子ウサギが逃げるシーンがモノクロであって、その次にお母さんウサギが捕まえるシーンがカラーで描かれています。
その逃げ方、追いかけ方の発想が素晴らしい絵となって表現されています。
必ず、子供の琴線に触れる一冊であると思います。
私の必読書のリストが一冊増えました。