冒頭のあきやまさんの言葉にあるように、この作品は、読者の「たまごにいちゃん」を読んで「こうすればよかったかも」というお話から誕生しているようです。
ご本人も言われているように、シリーズとしては、異色の作品だと思います。
たまごの殻が金なのですが、これが象徴するものを考えると、中々深い意味が込められています。
あきやまさん、こう来たかという感じです。
きんのたまごにいちゃんは、おとうさんとおかあさんの三人で暮らしています。
両親は、きんのたまごが割れないように、とにかく大切に守っているのですが、それが、たまごにいちゃんには重荷になっているのです。
納得のエンディングにと続くのですが、どの両親にも思い当たる節が必ずあることでしょう。
親ばかと言ってしまえばそれまでなのですが、知らず知らずのうちに、子供の可能性を摘んでしまっているのではないかと、考えさせられました。
あきやまさんが言われるように、自然体が一番なのでしょうが、難しいことだと思います。
子供だけでなく、大人も楽しめるオススメ作品です。