水仙月とはいつだろう。
水仙が咲くころのイメージとは裏腹に、展開されるのは冬の大吹雪の世界。
そうすると2月なのでしょうか。
お話に登場するのは水仙ではなくて、一人雪の中を行く少年と、それを襲う猛吹雪。
雪狼、雪童子と恐ろしい雪婆んご。
少年を凍死させようとする雪婆んごと、少年を助けようとする雪童子。
少年を巡って激しい嵐の世界が展開されます。
その風景が、伊勢さんの絵でとても幻想的な絵で見事にまとめられています。
宮沢賢治の話も幻想的で詩的で多くを語りません。
登場者と「水仙月」という言葉に代弁させているようです。
昔ながらの言葉、言い回しが新鮮です。
このお話、詩的な話なだけに、描く作家によってかなり異なる世界になると思います。