「ティッチ」のシリーズで知られるパット・ハッチンスの1985年の作品。
この作品も、兄弟姉妹がテーマとなっており、さしずめ怪獣版のティッチと言った趣です。
お話は、怪獣のヘイゼルのうちに、弟になるビリーと名づけたあかちゃんが生まれるところから始まります。
家族は、ビリーに夢中になり、姉のヘイゼルが言うことに目を向けなくなるのです。
その時の評価の基準は、悪いということ。
人間社会と違って、どれだけ悪いかを競うというところが、この本のミソで楽しめる発想です。
みんなに振り向いてもらおうと必死になるヘイゼルの姿は、良く見られる光景なのですが、ビリーを他の怪獣にあげてしまうというのは、どうかなと若干気になりました。
最後は、みんなハッピーになるのですが、兄弟姉妹それぞれに読み聞かせしてあげたい作品です。
親としての気づきもあり、特に年齢の近い兄弟姉妹がいる方にオススメします。
この作品もシリーズ化しているので、他の作品も読んでみたくなりました。