【内容】
47都道府県、それぞれに「おやつ」と聞いてまっさきに心に浮かぶものを取材。
県別におやつを写真で紹介。インタビューした人のコメントも交え、日本全国津々浦々の、おやつ自慢。
見返しには、県名ではなく、おやつ名で日本地図を収録。
【感想】
いなかのおやつは、大量に、安く、少々行儀を悪く、明るく楽しく、後先考えず(栄養とか健康とか無視!)食べる。この絵本を見ると、実家で、季節ごとに大量の「ふかし芋」「ふかしトウモロコシ(とうみぎ、とジジ&ババは言う。これが正式名称。)」「皮をむいた梨、またはりんご」「適当に切って冷蔵庫で冷やしたスイカ」などがあった。
しょっぱいものとしては、「青菜のお浸し(自分で醤油をつけてたべる。)」「白菜の漬物(再現不可能。ババアがあの世に技術を持って行ってしまった伝説の1つ)」「とりあえず大量に炊いて保温してあるごはん」「鶏が生んだ卵」などがあった。畑に植わっている野菜類と、収穫後保存しておく芋類なども、勝手に食べていい「おやつ」であった。おやつに拵えるのは、自己責任。もとい、自主性を大いに発揮してもよい、という自由があった。
だから、お店で買うような「お菓子」というのは、高級品。都会ではあたりまえの買い食いなども、現金収入が貴重なので、基本的にナシ。田舎と都会(市街地)は国が違うと考えていいと思う。
とにかく大量の旬の野菜・果物。食べられる状態にしておくことが、愛情。食べきれないのは悪いことではなく、むしろ足らない方が良くない。戦時中を生き延びたジジ&ババの世代の、愛情表現は「たっぷり食べられること」。腹いっぱいでも、更に勧めてくる。だから、果物などをむやみにありがたがらない。広告や世の中の流れに乗らない私ができあがりました。合掌。