異様な人気を誇る「ざんねんないきもの事典」、第2弾。
生き物を「ざんねんな部分」という、かつてない視点でとらえて紹介した新機軸の動物図鑑。過去にこんなにゆるくて、やるせなくて、しょうもない姿ばかりを集めた図鑑があっただろうか。
ギャグマンガ並みにゲラゲラ笑えるが、大笑いした後に、ちゃんと生き物の知識が(あまり役に立たなさそうな)身につくという優れもの。
年齢問わず、ユーモアが好きな人、むやみに笑いたい人、憂さ晴らしをしてすっきりしたい人、現実逃避したい人などは、ぜひとも読んでみて下さい。生活に困っている大人も、ストレスで心を病んでしまった大人も、癒されることでしょう、たぶん。
監修担当の、今泉先生は、長年生き物の研究をなさっている方。別の著書、「気がつけば動物学者三代」(講談社 2018年)もおすすめします。これを読めば、単に冗談半分、ウケ狙いで「ざんねんないきもの事典」が作られていないとわかると思う。
きちんと生き物と向き合って、現場で経験を積んで、更に研究を重ねている先生の、深い愛情と研究者としての粘り強さなどを感じられます。
やはり、一流の人は、いろいろな視点で物事を考えられるし、心が広い!みんなに生き物を好きになって欲しい、理解して欲しい、命を大切にして欲しいというメッセージを、ギャグやユーモアで上手に伝えているのだと思う。
面白いから、野次馬的に、まず、ご覧ください。そのあと、きっと、少しは何か生き物について考えるようになると思います。