どんぶらこっこではない桃太郎です。
日本人ならまずは「桃太郎」だろうと。しかし絵のちからがなければこどもは上の空。親の趣味にこどもを付き合わせるのはどうかとも思いましたが、赤羽さん圧巻の迫画に魅せられて、衝動買いです・・・。
むかしばなしも数あれど、桃太郎が自分で桃を割って出てくるとか、からすが鬼の悪事を伝えるとか、お姫さまがさらわれたとか、私の記憶とずいぶん異なる内容に驚きましたが、こどもはそんなの関係なし。なぜでしょうね、ばあばのことばと似てるとか、申しました。たびたび繰り返されることばの響きをゆったり聞きながら、画面いっぱいに広がる冒険絵を楽しんでいました。
黒金棒をどすんとついた鬼たいじは、痛快な画角構成で満足げでした。何より泣いて謝る鬼がさしだす宝物を、桃太郎が断る!のですから。そしてお姫さまだけを連れもどす。どこかロマンチックな桃太郎でもあります。
最後は読んでのおたのしみ。こどもも家族も満足で、めでたし、めでたし。