デッサンに惹かれこどもに見せたところ
「買おうよ、おとうさん」と薦められた一冊。
アンジュール、ある日。
まるで映画の絵コンテを見るかのような絵本で
こどもはページをくりながら、空想にだまってふけっていた。
捨てられた!とショックを感じて見るからか
いつも唇をかんでいた。
画面には余計なものがなにひとつ描かれていない。
いぬのきもちを感じられるのは、ページを開いている本人だけ。
最後に出会うひとりのこどもらしき人にも
いぬは近づこうとはしない。
近づいて来るのは、ひとの方である。
さあ、いぬになったこどもは最後に、何を言おうとしたのか。
こどもは一言も、感想を口にしなかった。
大きな宿題をガブリエルさん、確かにいただきました。