文学作品として客観的に楽しめる大人には、おすすめです。
切り絵も美しく、ジーンと心に響きます。
ですが、子どもには、どうでしょうか…
ボランティアの方が幼稚園や小学校低学年のお話し会で、この絵本を読まれることもあるようで、驚いています。
子どもは絵本を、主人公と同化し、その世界に入りこんで楽しみます。そのことが心の栄養となり、心の成長の糧となると思います。
もし、自分さえ我慢すれば…と、自己犠牲を良いこととして受け入れたら、悲しいです。
もちろん人生には仕方なく自己犠牲が必要な時もあると思います。でもそれは最善の解決策ではないのです。
貴重な子ども時代には、もっと愛されることの喜びに満ちた、心から納得できて、人生の励ましになる絵本と出会ってほしい。
これは、お酒や辛い食べ物を大人はいいけど、子どもに与えないことと同じと思います。(そういう意味で★一つにしました。)
もし同じ作者で、小学校や幼稚園で集団に読むなら「モチモチの木」の方が、絶対いいです。