「にじいろのさかな」「うさぎのホッパー」「ペンギンピート」シリーズで知られるマーカス・フィスターの新作。
特に、「にじいろのさかな」シリーズは、全世界で2000万部以上売れている超ベストセラーなので、読まれた方も多いはず。
物語は、年寄りのわたりがらすが語るという形式で進行します。
話の主人公は生まれたばかりのわたりがらす。
いつまでたってもちびなので、なかなか仲間に入れて貰えません。
仲間に入れて貰える条件が出されたのですが、それが「月まで飛んで戻ってくること」
果敢にもちびがらすは、月まで飛び立つのです。
読み終えて、ハッピーエンドと言えるのか、疑問に思いました。
救いだったのは、進行形の話ではなく、回顧録としていることぐらい。
いじめが全面に出ている作品なので、絵本として読み聞かせるのに、躊躇せざるを得ません。
ちびがらすが、月を見つめているシーンなんかを見ると、その仲間に入りたいという純粋な気持ちが伝わってくるだけに、もっと違ったストーリー展開を考えて欲しかったと思います。
絵は素晴らしいのですが、ストーリーに共鳴できないので、辛めの評価となってしまいました。