このカラーやタッチが、ちょっと外国の絵本のようですね。
不思議な生き物、赤いイガイガたち。ヤマアラシか、と思っていたのですが、ちょっと違うようですね。
彼らは、河を流れてくるドングリが好物。
ついてオモチにします。
ところがある日、青いイガイガたちが、河の対岸にやってきます。
もちろん、その日からはどんぐりのとりあいっこ。
拮抗する二つの勢力。けれど、ある日、大きなイガイガの実がながれてきて…?
とにかく、このイガイガたちの表情や、しぐさがユーモラス。
イガイガに乗って、河を流されるシーンや、イガイガがパーンとはじけて、実がとびだすシーンなどは、思わず笑いがこみ上げてきます。
本当に秀逸ですねえ、この方の絵は。
こんな面白いお話なのですが、この絵本についてきた小冊子には、作者が内紛の跡の爪あとの激しいボスニア・ヘルツェゴビナを訪れたお話があります。
平和な暮らしの素晴らしさをお話にかきたいと思ったというさとうゆみかさん。
そのお話を知って、この絵本を読むと、また別の味わいがあるかもしれません。