この「おむすびころりん」は3〜4歳の子でも楽しめる内容で、挿絵もハッキリした色遣いに、無駄な背景を極力抑えた単純明快なイラストになっていていいなと思いました。
このお話に欠かせないのは「おむすびころりん、すっとんとん」というリズミカルな歌。おじいさんも、この歌が聞きたくて、自分のおむすびを全部、穴の中に入れてしまいます。
そしてやっぱり出ました、隣のよくばりじいさん&ばあさん!宝物欲しさに無理矢理、穴に落ち、もちを催促、あげくの果てにねずみをおどかそうとネコの真似までするのですからタチが悪い。
でも、真っ暗闇に閉ざされておしまいではなく、モグラになって、しかもおばあさんのところに戻ろうとして、押し返される・・・最後はクスッと笑えるところが小さい子にも安心して読み聞かせできる絵本になっているなと思います。
おまけの「にんじんとごぼうとだいこん」は、それぞれの野菜の色にまつわるお話がうまくまとめられていて、絵もほのぼのして楽しいお話です。