あまりにシンプルな題名の本。
みなさんのレビューがなかったら、手に取ることがなかったかも
しれません。
ちびの野良猫ちゃんから名前をつけて、とたのまれるさっちゃんが
真剣に考えた「ねこのなまえ」。
それは「しっぽ」!!
ねこちゃんの名前が欲しいという切なる思い、またその分かりやすい
けど哲学的な理由に、胸の奥に直球を投げ込まれたような気が
しました。
そうだ、子供の名前って、親の色々な想い・希望がギュウギュウ詰めに
なった子供へのプレゼント。
自分の存在をこの世に示す宝物、そう認識し直しました。
と同時に、わが子の名前を必死に考えたあの頃を、なつかしく
思い出しました。
最後にさっちゃんがしっぽに「なまえをよんでくれませんか」と
頼まれ、何度も「しっぽ」「はい」と繰り返す場面、姿がみえなく
なるまで呼び続けるさっちゃんの後姿は心がほんわか温かくなります。
また良い本に出会えて幸せです。