これは子供にも大人にもぜひ読んでもらいたい、心の深いところに残るすばらしい作品です。
たまたま紹介文を読んで興味を持ち、直ちに登録して全ページためしよみにて拝読しました。このような経験をさせてくれたことに大いに感謝します。とともに、是非後日購入して、手元に置いてじっくり読みたいと思いました。
この絵本を子供が読むと、あかりのありがたさ、ろうそくのあかりに包まれるあたたかい気持ち、などがきっと心に刻まれることでしょう。おはなしの内容は平易で心にじん、とくるものですし、絵がまた、それにぴったりの柔らかなタッチで、実にみごとです。わが家は子供たちがもう成人してしまいましたが、小学校中高学年くらいの頃に読ませたかった、と強く思いました。
そして大人が読むと、これは「愛情」というものの本質を、みごとに表現した佳作であることがすぐに感じ取れます。読みながら私はまず、自分の親の愛情がこのろうそくそのものだったと思え、つぎに自分の子供たちに対する気持ちもこのろうそくと同じなのではないかと感じ、そして読後は何とも言えないあたたかい気分に満たされました。オスカー・ワイルドの名作「幸福の王子」の話が、読みながら何度も頭をよぎりました。
子供・大人を問わず、心に残る絵本として、是非おすすめしたいです。