幻想的で穏やかな気持ちになれる絵本です。
なんにもできなかったとりのことを読んでいるうちにいつの間にか、自分自身に照らし合わせて読んでいた自分がいます。
みんなができることができないと嘆くとり。
皆と同じようになるために一生懸命努力して、鳴けない代わりに楽器を使ったらどうか?登れないかわりにはしごをつかったらどうか?飛べない代わりに風船をつけて空をとんでみたらどうか・・
色々と頑張ります。
でも最後は、皆行ってしまって・・ひとりぼっち。
命ある限り、生まれながらに障がいを抱えている場合もありますし、人が出来ることが自分には出来ないことも多いです。
でも、そんな事実を受け止めながらも、何か人の役に立てることがあるはずだということに気づかせてくれます。
綺麗な花を咲かせるために守り続けて春が来たシーンは、もしかしたらとりさんは命が消えたのだなと感じさせる描写があります。
でも、生きた軌跡がしっかりと残されていると感じさせられる最後の緑と花の2ページは圧巻でした。
素敵なイラストに是非癒されてみてください。