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どんなにきみがすきだかあててごらん(評論社)

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申の山自信を持っておすすめしたい みんなの声

申の山 作・絵:川端誠
出版社:文化出版局 文化出版局の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:1984年
ISBN:9784579402007
評価スコア 4.5
評価ランキング 8,964
みんなの声 総数 3
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  • なかなか深いお話です

    昔の伝承を集めて回る、今で言う民族学者のようなことをしていた若者が出逢った、不思議なお話です。

    村の人達はみんなとても優しく接してくれて、喜んでいた若者でしたが、古老が最後に話してくれた話には、よそ者にはとても冷たいという村人達が登場します。
    あれ、話が合わないな・・・と思っていたら・・・

    よそ者といっても捨て子だったのだし、村の年寄りが育てていたのなら、その年寄りの手前、ひどい仕打ちは普通出来ないのではとも思うのですが、人間というのは不思議なものですね。

    後悔と懺悔とはどんなものなのか。
    そんなことを考えさせられるお話でした。

    投稿日:2019/02/12

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  • 少し不気味ですが、奥深い話だと思います

    少し不気味かもしないけど、奥深い絵本だと思いました。
    物語の中にもう一つの話がある。読んでいると、自分も物語の中の行商人になって話をきいているような気になりました。
    誰もが親切で明るい村。行く先々でその地の昔話を集めている若者は、村人に案内してもらいある古老の家で宿を借り、様々な話を聞くことになります…。
    最後の話が、この絵本のテーマ。
    それは、いつも村人から馬鹿にされていた馬鹿正直な若者が、火山の噴火から村を守るという話。話の中の村人は昼間あった村人とはまるで正反対。
    いやな話だと思いました。
    村人たちは、自分達が馬鹿にして嫌がらせをしていた若者に救われ、今は明るく生活を続けている。どちらが本当の村人なんだろう。「さる」と馬鹿にしていた若者の犠牲をどう考えているのだろう。
    同じ人間達の表と裏がこの絵本に出ているように思います。暗い過去に支えられて明るい現在がある。
    実はこれが現実なんだと思います。川端さんは行商人にそれを伝えさせたかったのでしょうか。
    息子はどう思ったかはよく分かりません。奥さんは「嫌な話だね」と言いました。
    自分もそう思ったのですが、高学年の児童に読んであげて、子どもが成長していく過程でこの絵本の「不気味な部分が、実は重要な事なんだ」と感じてくれれば良いのかなと思っています。
    嫌な話ではありますが、とても良い本です。

    投稿日:2009/05/18

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  • 骨太作品を聞く力のある高学年に

    • ちうやかなさん
    • 40代
    • ママ
    • 北海道
    • 男の子11歳、男の子8歳

    川端氏は落語絵本のイメージが強かったのですが、
    こんな作品もあったのかと改めてじっくり読みました。
    「あほざる」「ばかざる」と呼ばれていじめられていた若者が、
    みんなの役にたちたいと神さまに願い、
    噴火から村を救って山になってしまったという話。
    その「申の山」をいつも見て生活し、
    後悔を抱えて語り継いでいるからこそ、
    村人は旅人にも実に親切でやさしいのですね。
    そこがわからないと「残酷な話」だけで終わってしまうかもしれませんが、
    しっかり聞ける子にはいいと思いました。
    5年生のクラスで読みました。
    楽しい話ではありませんが、静かに聞いてくれました。

    投稿日:2006/12/11

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