あまんさんの文に西村さんの絵というのは、ちょっと想像がつかなかったのですが、なんだか懐かしい感じのする、とっても温かい作品に仕上がっていますね。絵によって、随分と作品の雰囲気も違ってくるものだな、とあらためて感じました。
人間の女の子、いずみちゃんと、きつねの男の子のいちろうくん。どちらも、「いっちゃん」です。
二人とも、そりすべりがこわくて、みんなといっしょに滑れません。お互いの気持ちがよーくわかります。そして、二人は、励ましあって、いっしょにそりの練習を始めました。すると――
先に一人で読んでいた娘は、けらけらと笑っています。
そりがひっくり返って、二人がまっしろになった場面。そりあそびって、うまくいっても、転んでも、楽しいですよね!
娘もそりあそびがだ〜いすき。
ひゅう、ひゅう、ひゅう。びゅう、びゅう、びゅう。ひゅーん、ひゅーん、ひゃっ。
心の底から楽しんでいた娘の笑顔が絵本の中にくっきりと映し出され、いつのまにか物語の世界とひとつになって、私もそりあそびの楽しさを満喫できました。