フランス映画のカットシーンのような情景が続く絵本。
シナリオのセリフのように添えられる言葉。
私とサエラの心の通い合いが素晴らしい。
サエラが声に出さずに伝えた「さようなら」。
そして、サエラのいない冬のモノトーンを彩る彼女の描いたスケッチの数々。
心憎いまでの演出です。
さすがにいせひでこさんです。
植物を愛する少女サエラと植物学者の私。
多くの木や植物を通して展開するストーリー。
物語の内容を多く語るより、まずは見ないと損する必見の絵本。
特に「ルリュールおじさん」に感動した人には必見です。
「ルリュールおじさん」に植物図鑑を製本してもらったソフィーが登場するのですから。
映画の最後に、関係者のクレジットが流れますが、この絵本では描かれた植物の一覧が添えられています。
描かれた木々、植物も立派に役を演じていると思います。