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4件見つかりました
陰陽師モノが好きなので興味深く読みました。 ほりかわさんの描く、平安の都の描写や百鬼夜行も良い雰囲気。 夜の闇の不気味さと、女の人にふらふら寄っていく権大納言の滑稽さの対比が面白いです。 今昔物語の世界を絵本で味わえる魅力的な作品だと思いました。
投稿日:2021/12/06
権大納言は、太目の体格からか、性格が大らかに見えますが、結構きが小さいのだと思いました。鬼の大群から難を逃れたものの、女好きが災いして鬼につばをかけられて消えていまいました。存在しても鏡に映ってないとわかるとどうしてよいかわからなくなります。囲碁仲間の陰陽師に助けられて元に姿に戻ることが出来てよかったです。本当に運がよかったと思いました。
投稿日:2018/12/17
今昔物語絵本で、ほりかわさんにとっては『権大納言とおどるきのこ』に続き、権大納言の第2弾。 欲深で女に弱くて弱虫…。 でも憎めない権大納言が今度は透明人間になってしまいました。 今は昔、京には鬼が出没したのでしょうか。 鬼が通り過ぎた後の橋には一人の美女(?) 声をかけて振り向けばこれまた鬼。 権大納言はよほど運の悪い男です。 人から見えなくなった自分を、病魔に憑かれた娘の屋敷に案内した牛飼いもまた鬼。 権大納言は鬼に手を貸して、娘の病を重くしてしまいました。 そんな困った権大納言ですが、助けてくれたのは友人の陰陽師。 今は昔、京には陰陽師がいて、もののけを退治してくれていました。 囲碁仲間の権大納言と陰陽師はとても良いコンビでした。 『きえた権大納言』はあまり笑えない話ですが、楽しさを選ぶなら『権大納言とおどるきのこ』をお薦めです。 ほりかわさん、第3弾をよろしくお願いします。
投稿日:2011/02/10
「今昔物語」が絵本! 勇んで手に取り、読みました。 「狂言」が絵本になったものをたくさん楽しんで読みましたが、これもいけます。 中高生だって、古典の学習の際にイメージを描きやすそうです。 この作品は、「今昔物語集」の中から巻十六におさめられている「隠形男、依六角堂観音助顕身語」などの説話をもとに、新たに絵本として創作したものだそうです。 さて、お話は京の都にいた権大納言が主人公。 友人の陰陽師の家で、碁に夢中になるあまり帰宅の時間が遅れ、すっかり日が暮れてしまい、恐ろしげな鬼の集団と遭遇しそうになり、おつきの者たちと橋の下に隠れ、無事災難をやり過ごしたかに思いましたが、この大納言の女人好きの弱点をつかれ、・・・。 鬼の集団が、松明を掲げ橋を渡るシーンは迫力があります。 この時代、人間が外を出歩くべき時間帯でない時間に外にいた大納言の悲劇ですね。 当時は、人間界と異界の生き物の一線をしっかりひいた思想観があったことも窺われます。 鬼の吐いたつばがかかると姿が消されてしまういうストーリーに、「平安時代の透明人間のお話のようだね」と息子にもうけました。 ラストまで気の抜けない構成で、私も大人ながらドキドキさせられました。 ほりかわ先生の絵がこの作品にピッタリでした。
投稿日:2010/11/23
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