この本は「水素」や「酸素」などの聞き慣れた元素から
全く聞いたこともない元素まで
実際の「純元素」の写真と、
その隣には身近に応用されている化合物の写真が
まるで高級ジュエリーのカタログのように美しく収められています。
例えば「炭素」なら、ダイヤモンドの美しい写真。
元素って本当に美しい。。。その上、解説もまた興味深い!
その元素の持つ特性はもちろん、
歴史的背景からウィットに富んだウンチクまで、
大人が読んでもじつに面白い!
恐竜、化石、鉱物、と興味が進み
実際の宝石が欲しいと言い出した8歳の息子に
何か良い本はないかなぁと探している時にこの本と出会い、
まず私が完全にノックアウト。
元素ってなあにと聞かれても上手く説明できないほど文系まっしぐらの私が
この本を開いた瞬間、思わず次へ次へと夢中でページをめくっていました。
え、元素ってこんなに面白いものだったの!?
目から鱗、とは、まさにこのこと。
まだ早いかな〜との私の不安をよそに
小学校低学年の息子も手に取るなりすっかり夢中に。
息子はしょっちゅう元素のアップのページを持ってきて
「これは何の元素でしょうか?」と私にクイズを出題、
周期表の番号と元素記号が記載されているも、全く回答できない私。
優越感でますます元素が楽しくて仕方ない様子の息子(笑)。
「ママ、エリマキトカゲの頭の骨は何の元素でできているでしょうか?」
「正解はカルシウムでした〜!」
(※本文には「リン酸カルシウム水和物」とあります。)
漢字に読み仮名が付いていれば、とコメントしようと思っていましたが、
子どもって興味があればそんなことはお構いなしに、
読めない漢字は想像したり飛ばしたりしながらも どうにかして読むんですね。
むしろ勉強になっていいかも、と思ったり。
私が学生時代にこの本に出会っていたら
あの苦痛だった授業が待ち遠しいものになっていたに違いない。
元素が「お勉強」になる前に この本に出会えた現代の子どもたちは本当にラッキーです。
この秋に出たばかりの続編「分子図鑑」も、3冊目に予定されている「化学反応」に関する本も、
時期が来たらまた我が子に手に取らせたいと思っています。
著者のセオドア・グレイさんに最大限の感謝を。
我が家の壁には、この本の最後に付いている元素の写真入りの周期表が
今日も額に入れて飾ってあります。