冷蔵庫や便利な道具がなかった昔、季節になると大量に収穫できた野菜をどうやって人は保存していたのか?
楽しいイラストと、わかりやすい写真で解説してくれる実用書。小学校中〜高学年くらいから読めるようになっていると思うが、大人が読んでも十分勉強になり、役に立つ。切り干し大根や干し芋の作り方、長期保存ができるきゅうりの漬物の漬け方などの日本の昔からの方法もあれば、オイル漬けなど外国のやり方も載っている。保存という本来の目的よりも、美味しく食べるための加工だと思ってやってみても楽しい。
私は農村で生まれ育ったので、白菜漬け、梅干し、味噌、かんぴょうなどは、自分の家で採れた野菜で自家製でした。祖母が亡くなってからは、あの美味しい白菜漬けが永遠に食べられなくなったので、非常に残念でしたが、こういう本を見て、自分で挑戦してみようと思い立ち、少しずつ保存食品を作っている。
ただ、田舎の気候風土と都会のアパートのベランダの気温や湿度などの条件が違っているためか、なかなかうまくいかない。梅干しや切り干し大根などは比較的簡単にできたが、白菜漬けはなかなかあの味が出せない。
今さらながらばあさんの偉大さに驚いている。
市販品ではあの味は出せないので、是非とも完成するまで挑戦し続けたいと思う。
こういう技術は、非常時にも役立つわけだから、誰でも習得しておいたらいいと思う。やてみても、やらなくても、一度は目を通しておくと何かの役に立つ。
巻末にはさらに詳しい説明があり、なかなか専門的で厚みのある作りになっております。