このところ、息子の読み聞かせは岩波少年文庫からでした。たまに、他の出版社の絶版本の中から何か知らない本を発掘したくなる衝動にかられることがあり、読んでみたのがこれです。
舞台は1955年のアメリカ。主人公の少年の年齢はわかりませんが、母を癌で亡くし、仕事が不規則な父と離れておじ夫婦のところで暮らすために、長距離列車に乗ります。
雪崩により列車に閉じ込められたという実話が元になっているそうです。
ちょうど愛知県にも初雪が降った日、肺炎で長く休んでしまった息子に読み聞かせをしました。
珍しく大雪だったので、雪に降りこめられる情景が描きやすかったようです。
救助を待つ列車の中で助け合ったり、パニックになった人を励まし合ったり、その中でも楽しみを見つけたりする人たち。
もちろん、キーパーソンになる人はいましたが、少年がその中で深く考えて成長していく様が丁寧に描かれていました。
読み聞かせを始めた頃は、あまり親近感がわかなかったようでしたが、どんどんと物語の中に引き込まれていきました。
あかね世界の児童文学シリーズ、注目して読んでいきたいです。