クリスマスの日、プレゼントの洪水の中泳いでいる子どもたちがたくさんいることでしょう。
ローランドのプレゼントへの期待値は随分高かったようです。
小さなプレゼントに不満を抱き、目を閉じじっとお願いをしたら、プレゼントが、大きくなりました。
でも、ローランドはもっと大きいのが欲しいと願い、・・・・・・。
我が家もクリスマスという日の息子のとびっきりの笑顔見たさに、年々プレゼントの箱が大きくなって行きました。
が、ある年、息子がその年のプレゼントに関心も期待もしていないことに驚きました。
よ〜く、息子の様子を見てみると、彼の遊び道具は、さして種類が多くない事。
お気に入りはくたびれても手放さず、数年前に渡したプレゼントで使われていないものがたくさんあることに気づきました。
子どもの気持ちを飛び越えて、プレゼントを渡してしまっていたことを親としてとても反省しました。
親が反省し始めた頃、年齢が上がるごとに高価なものやたくさんのものを息子は求めるようになって行きました。
が、時には我慢を覚える良い体験なのだと、第一希望のものでないプレゼントにしたり、高価なものを避けました。
息子の不満な声に
「サンタさんを待っている子どもたちの中には、あなたほど欲しいものをたくさん持っていない子がいるの。あなたはずいぶんたくさんサンタさんからいただいて来たから、今度はそういう子たちにプレゼントを配ってもらえるようお願いしましょうね」と諭しました。
子どもの心の中に、〈不要な欲望の悪魔〉を大きく育てぬように、幼い頃から与える”ということは慎重に行わなければならないものだと思います。
こちらの作品は、お子さんと一緒に読んで、ほんの一瞬幸せな気分になれるプレゼントではなく、真の充足感を感じさせてくれるプレゼントとは何なのかを考えることのできる良書だと思います。