あるところに、時計の国がありました。
この国の王様の顔は時計でできていて、正確に時を刻みます。
国民は王様の時計のとおりに過ごさなければならず、守らない場合は牢屋に入れられてしまいます。
なんとも気の毒な話です。
みんなが時計のとおりに過ごさないといけないなんて。
守らなかったら牢屋に入れられてしまうなんて。
ところで王様は、とてものんびり屋さんです。
もっと寝ていたいし、もっと遊んでいたいのです。
時間を気にせず、好きなことを好きなだけしたいのです。
ある晩、王様は、あることをしました。
時間を守るのは、とても大事なことです。
でも、いつでもどこでもきっちり守るのは、しんどいですね。
もう少し緩くてもいいんじゃない?
そのことを、この絵本は言っているような気がします。