同系のおはなしは中国だけでなくグリムやヨーロッパの昔話にもありますが、この話は中国のイ族に伝えられている物語を中国の昔話の翻訳家としては有名な君島さんがまとめたもので、異能力を持った九人兄弟のおはなしです。
兄弟の活躍のなかでは、私は“ながすね”のシーンが好きですね〜。この、孫悟空の「にょい棒」みたいな足の伸び方はウケましたし、このポーズがなんともいいと思いませんか。
このほかのシーンも、赤羽さんの絵なので、見応えよ見応えは言うまでもありません。
ところで、この本の見返しの部分に描かれている挿し絵は「版画」ですかね〜?
姿かたちから見ると、毎回この兄弟のところへ行かされていた悪い王さまの直属の兵士たち三人組のようです。
本編の方では嫌な兵士にしか見えませんでしたが、この挿絵ではややかっこよく描かれているように感じました。
赤羽さんのおなさけ(?)なんて、一人でくすくす笑ってしまいました。
良質の作品で読みやすいので、読み聞かせなどにもお薦めできます。
小学校高学年くらいからいかがでしょうか?