ぼくのお父さんは森の中で動物たちを診るお医者さん。車にはねられたり、ケガをした動物を治療して森へ帰すのがお仕事。
ある日、ケガをしたてんの子供が運び込まれてくる。治るまでぼくがてんの世話をすることになる。ミルクを飲ませたり、一緒に遊んで、寝てだんだんと仲良くなった。元気になるのはうれしいけれど、元気になると森へ帰さなければいけない。とうとう、お別れの日がやってくる。お父さんと森の奥へ車で連れて行って放したのに、ぼくの車をいつまでも追ってくる。その日、森へ帰すのは中止。内心ホッとしたぼく。でも、ぼくが学校へ行っている間にお父さんが放しにいってしまい、お父さんをせめてしまう。
ある雪の日、てんがたくさんお庭にあらわれて・・・
動物が大好きで傷ついた動物が元気になり森で暮らせるようになるのはうれしいこと。ただ、毎回訪れる別れは寂しいもの。見返りを期待しない愛情をそそげるってすごいなと思う。弱いものを助けるのはよいことだと分かっていても思いやりの気持ちや、自分の信念みたいなものが強くないと行動できるものではない。
自分の好きなもの、好きなことを仕事に出来たら幸せだと思う。そうできるように子供たちには努力してほしい。