本棚でこのタイトルを見て、「ぼく」はお母さんのことをどう思ってるのかな?と思って手に取ると、酒井さんの可愛らしい絵柄が目に入りました。「ぼく」は、本当に抱きしめたいくらい愛らしく描かれています。
息子が私の結婚指輪を見て自分も指輪を欲しがり、「お母さんと結婚する」と言っては、夫に「お母さんはお父さんと結婚してるからダメだもんね」と言われ、悔しがっていたことを思い出しました。
私もこのお母さんのように寝ていることがあったので、「ぼく」が出て行ってしまうところは、身につまされる思いがしました。息子はなぜか、ドアがバタンと閉まるシーンになると「バタン!!」と楽しげに言っていました。息子に「お母さんそっくりだよね」と聞いたら、「ううん」と否定していました。
私はとても気に入って毎晩でも読みたい位だったのですが、息子はお母さんのことをキライと言う「ぼく」が悪い子に思えるらしく、数日で興味を失ってしまいました。意外と常識人だった息子を知った一冊です。(それとも私のことを「キライ」とは言えない程怖がっているのかしら…。)