「エイモスさんが バスに 乗りおくれると」 みんなの声

前作の『エイモスさんがかぜをひくと』が大好きなので、見つけた時は続編だ！と小躍りしてしまいました。
おともだちと遠足に行く計画をしていたエイモスさん。楽しみすぎてよく眠れなかったのか、寝過ごしてバスに乗り遅れてしまいます。
ガッカリしながらお仕事場の動物園についたエイモスさんですが、元気がなく、仕事が手につきません。そんな様子を見ていた動物たちは、エイモスさんの仕事を肩代わりしてあげます。
お話も素敵ですが、何より感激するのはやさしくおしゃれなイラスト。エイモスさんのお部屋や洋服、持ち物などがとっても素敵なのです。
今回はさりげなくしかけがあったりと、隅々まで楽しみました。

エイモスさんはかなりのお爺さんです。でも、まだ仕事をしています。ある日、そのエイモスさんがバスに乗り遅れました。
絵本全体に、だれも急がないで、カメの歩みのような、ゆったりとした時間が流れています。イラストは素朴ですが、暖かくて、このお話にぴったりだと思いました。

何だかとぼけたお話です。でも、日ごろお世話になっているエイモスさんが、こんなにも動物たちに愛されていることにほほえましく感じられるお話です。
動物園の動物たちと、海水浴に行く約束をしたのでしょうか。
疲れて根てしまったエイモスさんに代わって働く動物たちが素晴らしいです。
落とし物を届けてくれたねずみと小鳥が素晴らしいです。
そして、忘れ物を取りに行ってくれた猿さんの隠れた功績…。
でも、おさるさんはみんなと一緒にバスに乗らなかったようなのですが、見落としでしょうか。何度読み返しても、そこが不思議です。

エイモスさんの続編がでていて、びっくり！　なんと１０年ぶりの続編だそうで、嬉しいです。エイモスさんと動物たちの仲のよさはかわらずで、読んでいてほっこり。そして、前回の本でエリン・E・ステッドさんの絵のファンになったのですが、今回もやさしい色彩の絵でとても素敵でした。